痛風は、ある日突然足の親指のつけ根に激痛が起こりますが、1週間ほどたつと治まり、何もなかったかのように元に戻ります。
しかし、痛風の痛みはなくなっても、実は体の中では病気が進行し、内臓にまで障害を引き起こしてしまう恐ろしい病気です。
「風が吹いても痛い」という強烈な痛みの印象があるかもしれませんが、痛みがなくなっても静かに病気は進行していくところに痛風の恐ろしさがあると言えるでしょう。
痛風は足の親指のつけ根やくるぶしなどに強烈な痛みが生じ、赤く腫れます(痛風発作)。痛風発作は、ある日突然起こり、痛みの強さは骨折以上とも言われています。
痛風発作は1週間~10日すると痛みや腫れがなくなりますが、半年~1年すると再び発作が起こります。痛風発作を繰り返すにつれて、発作が起こる頻度は高くなり、痛む箇所も増えてきます。
痛風は激しい痛みがあり、発症に気付きやすいのですが、痛みの影で静かに内臓にも障害を及ぼすようになっていきます。特に腎臓は、痛風の症状が現れやすく、ひどくなると腎臓が機能しなくなり、尿毒症になってしまうこともあります。
痛風は「ぜいたく病」とも呼ばれますが、美味しいものを食べてばかりいると発症するのでしょうか。
昔は上流階級のぜいたくできる人にしか発症しない病気でしたが、最近は食生活も変わり、普通の暮らしをしている人でも発症する一般的な病気になってきました。
尿酸とは、食べ物から摂取したり、新陳代謝によって作られる「プリン体」という物質からできています。プリン体が肝臓で分解され、尿酸となります。
血液中の尿酸が多い状態を「高尿酸血症」と言い、高尿酸血症を放っておくと、尿酸が増えすぎて結晶となり、関節の内側などに沈着してしまいます。
痛風発作は、関節に沈着した結晶を、白血球が異物として判断し、攻撃するときに起こります。進行すると関節だけでなく、内臓にも尿酸の結晶が溜まるようになります。
痛風は、尿酸が増えすぎること(高尿酸血症)が原因となって起こります。
食べ物などでプリン体を含むものを多く摂取した場合などに、尿酸が過剰に作られてしまいます。また、腎臓の機能が低下すると、尿酸がうまく尿として排出されなくなり、血液中の尿酸は増えてしまいます。
尿酸が増える原因には、生活習慣の乱れ・他の病気の影響・薬の服用による影響・遺伝などがあります。
痛風は血液検査でわかります。尿酸値の正常値は、男性が4.0~6.5mg/dl、女性が3.0~5.0 mg/dlです。
尿酸値が7.0 mg/dl以上になると尿酸の結晶ができてしまうため、尿酸値が7.0 mg/dl以上になると高尿酸血症と診断されます。
痛風の治療には、食事療法と薬物療法があります。
食事療法は、カロリーを制限し、プリン体を多く含む食べ物を控えるようにします。特にアルコールはプリン体を多く含むので、摂取しないようにします。
薬物療法は、尿酸が作られるのを抑制する薬や、尿酸が結晶になるのを防ぐ薬、尿酸の排出をスムーズにする薬などを使います。
その他、適度な運動やストレス発散も心がける必要があるでしょう。
痛風の治療は、痛風発作が治まってから開始します。
痛みがあるときは、患部を冷やし、鎮痛剤を服用します。しかし、鎮痛剤でも「アスピリン」を含むものを使用すると悪化させる可能性があるので、注意が必要です。
痛風発作が起きているときにはマッサージなどはせず、患部を安静にするようにしましょう。そして、早めに医師の診察を受けることが大切です。